LoL初心者はこれを見て!

League of Legendsを始めて間もない人が読めば役に立つような内容を1から記述させていただいております。

【競技シーンを見たことがない人に向けて】LJL Semi Final感想&LJL Final予想

lolをやっているけどプロって難しいことやってそうだから見ても勉強にならないんじゃないの、見るよりやる方が好きだし、と見ていない人もいると思います。

私が競技シーンを見始めたのが日本サーバーが開設されてすぐの夏(2016 Summer)からです。

私はすんなり競技シーン、LJLを見ることができましたが友達は『LJL少し見たけど試合テンポ遅いし個人技術も低いしLCK(韓国)見た方がいいわ』と言って見向きもしませんでした(ちなみに友達はLCKも見たことがないらしいです)。

LCKを見たいならLCKを見てください。

レベルが高いので参考になると思います。

ただ私が推したいのはLJLです。

公式で日本語の実況解説(現在公式キャスターは実況:Eyesさん、Katsudionさん。解説:Revolさん、Day1さん)が聞けて試合を見ているだけではわからないこともプロ視点の解説が聞けますしやはり日本で応援していたチームが優勝して世界の舞台で良いプレーを魅せてくれるととても嬉しいです。

この記事を読んで少しでも興味を持っていただき、そして後日行われるFinal(9月15日)の予習となればと思います。

今回は先日(2018年9月8日)に行われたSemi Final、USGvsPGM戦の感想とFinalの予想をしたいと思います。

まず大前提として今年のUSGとPGMの特色です。

 

USG

Top:apaMEN

Jg:Tussle

Mid:Gariaru

Adc:Gango

Sup:Enty

 

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AdcのGango選手を中心とした中盤から後半強いチーム

・LJL前半戦はapaMEN選手、Enty選手の不調で成績が奮わなかったものの後半戦のDFM戦以降調子を取り戻し見事2位の位置につけた

・課題としては前半のミクロ面(個人技術が低いわけではないがapaMEN選手、Gariaru選手は序盤からアグレッシブに行くタイプではない為序盤有利を取り辛い)、中盤の視界管理(Tussle選手が孤立してキャッチアップされることが多い)

 

PGM

Top:Paz

Jg:Once

Mid:Ramune

Adc:Yutori Moyasi

Sup:Gaeng

 

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・どこからでもゲームメイクできるオールラウンダーが揃ったチーム

・LJL中盤戦以降Gaeng選手、Once選手のパフォーマンスが落ち、視界確保がしきれずキャリーやOnce選手が落とされる場面が多々見られた

・先ほどオールラウンダーが揃っていると記述したが注目選手はキャリー能力が高いAdcのYutori Moyasi選手


Game1

PGM

ブラッドミア

オラフ

ルブラン

ジン

アリスター

 


USG

ガングプランク

グラガス

ガリ

トリスターナ

スレッシュ

 

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PGMとしてはジン、アリスターという仕掛けることに長けたチャンプを揃えたのでBotレーンからゲームメイクしつつブラッドミア、オラフ、ルブランで集団戦はバックラインに圧力をかける構成。

対するUSGはエンゲージツールがグラガス依存になっているもののガングプランクのUlt(一斉砲撃)、ガリオのUlt(英雄降臨)、スレッシュのUlt(魂の牢獄)と少数戦から集団戦に滅法強い構成。

前半有利を築けるのはPGM、後半伸びるのはUSGとわかりやすいBAN/PICKとなった。


試合展開

実際の試合展開は思わぬ形となった。

PGMサイドはBotレーンからゲームを作る構成のはずがタワーシージ中にスレッシュのフックに捕まり2キルをGango選手に渡してしまった。

そこからズルズル一方的にUSGがゲームテンポを握った。


USGの良かった点は有利を取った後積極的にかつ効率良くオブジェクトを取れたこと、Gango選手にCSを集めたこと、視界の確保をチーム全体で行えていたことなどが挙げられます。

PGMサイドは正直良かった点がないと言っていいくらい前半からボロボロでした。


Game2

USG

チョガス

グラガス

ガリ

トリスターナ

スレッシュ

 


PGM

オーン

オラフ

マルザハール

カイサ

タムケンチ

 

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USGはほぼ構成変わらず、PGMは前半から中盤にパワースパイクを置いたGame1と打って変わってGame2は中盤から後半少数戦や集団戦の得意な構成に変更した。

序盤はマルザハールのプッシュ能力、プレデターロームしゲームメイク、後半はオーン、オラフでエンゲージでき、タムケンチで射程の短いカイサを守れる構成を取った。

ここで気掛かりだったのがGame1で脅威になっていたガリオをBANしなかったこと。

もちろんUSGがガリオを取った後カウンターに成り得るマルザハールを取ったが少数戦に強い構成にはガリオのUlt(英雄降臨)は厄介なはず。

スウェインのパワーが落ちたことを考えるとBANはドレイブン、カミール、ガリオの3チャンプでも良かったか。


試合展開

主導権を握ったのはUSGでまたもやBotレーンから。

Tussle選手のE(ボディスラム)で3マン打ち上げからキルを取りリズムを掴んだ。

Yutori Moyasi選手がヒールではなくTPを持って行ったが実際は一人でファームしている際にEnty選手のQ(フック)に捕まったりするミスが見られTPを上手く活用できている様には見えなかった。

Ramune選手のプレデターマルザも一切ロームしている姿が見られずプレデターをつけた意味、マルザハールをピックした意味、ガリオをバンしなかった意味全てなくなった。

本来オラフとマルザハールという強力な組み合わせから積極的にカウンターjgやガンクをしてjg、midのレベル差をつけてから他レーンへガンク、ロームをしてゲームテンポを作る目的だったがファーストブラッドで失速し逆にグラガスにレベルを先行されてゲームメイクできなかった。

そもそもマルザハール、カイサを取って少数戦が強い構成を取ると決めていたにも関わらずゲーム1で脅威になっていて、対少数戦に強いガリオをバンしなかったことがよくわからない。

 

USGで序盤から終盤まで光っていたのがEnty選手。

序盤からW(ランタン)上げをしていた為シールド量がとんでもない量になっておりタワーシージの際にはAdcの足元に置いてタワーシージ+いつでも撤退、守るということが徹底できていてとても効果的な戦術だった。

フックの精度は相変わらずでキルに関与する場面ほとんどで存在感を出していた。


Game3

PGM

チョガス

トランドル

コーキ

トリスターナ

タムケンチ


USG

ガングプランク

グラガス

ガリ

カイサ

アリスター

 

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PGMはUSGサイドからの取り上げという形でスレッシュをターゲットバンしトリスターナをピックする形となった。

2ゲーム共Botレーンからの戦闘からリズムを失っていた為この選択はいい選択だと思う。

ただJgにトランドルを置いた選択は私にはわからない。

相手Jgがグラガスということを考えればカウンターJgを積極的に行いやすいグレイブスやシンジャオ、ニダリー、オラフ(オラフは良いイメージがなかったか)という選択肢でもいいだろうしエンゲージできるCCが足りないのであればザックやセジュア二でも良かったのではないだろうか。

ナーフされたトランドルでは対グラガス、自分達の構成を後々考えるのであれば中途半端なピックにも見える(結果ハードCCがない)。

更にPGMサイドはバンフェーズ(特に2ndバンフェーズ)でガリオをまたもバンせず。

どう見ても2ゲーム行い2ゲーム共素晴らしいパフォーマンスを見せていたガリオをなぜバンしないのか。

2戦目でマルザハールというカウンターを当てておきながら全く有利を取ることができなかったことを忘れてしまったのだろうか。


総合的にバランス良くピックできたのはUSGサイド。

グラガスのガンク性能の高さを活かしレーン戦は耐え中盤から後半小規模戦ではガリオ、集団戦ではエンゲージツールとしてグラガス、アリスターがいる為強い構成を取ることができた。

PGMはUSGサイドからチャンプを取り上げることに成功はしたもののキーチャンプのガリオをあけることになりレイトゲーム構成なもののハードCCがなく、エンゲージツールがないため仕掛けることは苦手で相手がオブジェクトを触ったところにタムケンチのUlt(船旅)を使ったりどうしても後手を踏まざるを得ないピックとなった(PGMはこの構成が実は得意ではある)。

 

試合展開

Game1、2と違い序盤からゲームメイクできたのはPGMサイド。

ファーストブラッドこそUSGサイドが取ったもののYutori Moyasi選手の個人技ソロキルからBotの主導権を握りオブジェクト有利を次々と取っていった。

PGM有利のまま32分40秒でバロン前集団戦。

ここは試合を見ていただくとわかるのだがTussle選手のグラガスのUlt(おごり)をGaeng選手の使うタムケンチに使ったのだ。

タムケンチを引き寄せPGMサイドから孤立させることによりピールできない形を作り上げRamune選手、Yutori Moyasi選手を前に出させないことに成功したのだ。

バロンを取って形勢逆転したUSGサイドは無理にインビビタータワーを取ることなくインナータワー全て折り更にゴールド差を付けた。

このコールは2ゲーム取っていることもあり余裕があるからこそできたのだと思います。

インナータワーを全て折り、ミニオンを押し付けたところでエルダードラゴンの獲得、そして少しひやりとしましたがGariaru選手のガリオのスーパープレイ3マンタウントが決まり勝負を決した(大事な一番見所の集団戦でなぜか存在しないCeros選手の名前がEyesさんの口から出てきました)。

やはりガリオはバンするべきだった。


総評

正直USGがGame1以外はBAN/PICKの段階で勝っていた。

BO5ではもちろんマストバンチャンプのバンも必要だがパフォーマンスの高いチャンプをバンしないと最後までキャリーされてしまうのにガリオを空け続けたこと、勝ちに行かなければならない状況まで追い込まれたにも関わらずハードCCが薄く後手に回らざるを得ない様な消極的なピックをしてしまったことなどGame1でのファーストブラッドからコーチを含めチーム全体がTiltのような思考状態に陥ってしまったのかもしれない。

それでもGame3では選手は奮闘し、ここを勝って逆転するのではないかという期待をすることはできた。


USGはapaMEN選手の安定したレーニング、Tussle選手のゲームメイク能力、Gariaru選手のゲーム全体を通したプレッシャー、Gango選手の集団戦での立ち位置とダメージ量、Enty選手の素晴らしい個人技、コーチの的確なBAN/PICK、どれを取っても申し分なかった。

 


【Final予想】DFMvsUSG

DFM

Top:Evi

Jg:Steal

Mid:Ceros

Adc:Yutapon

Sup:viviD

 

f:id:FlyEnd4514:20180911002646p:image

 

・どのレーンからでもキャリーできる穴のないチーム

・今年からチームカラーが少し変わりアグレッシブにプレイしている

Evi選手は現時点で日本人最強プレイヤー

 

まず一番気になることが日本人最強プレイヤーであるEvi選手をapaMEN選手が凌ぐことができるのか。

正直Gariaru選手のチャンピオンプールの広さであればMidはいい勝負ができると私は踏んでいる。

Botレーンは今波に乗っているUSGか安定感抜群のDFMサイドかというのはUSGBotレーナー2人のその日の調子次第というところだろう。

Yutapon選手であれば今メタに上がってきているトリスターナやカイサ、アッシュなどを使うことは容易だと思うがブラッドやライズで今シーズン、キャリーしていたことを考えると今回見事にトリスターナ、カイサでキャリーしてみせたGango選手に期待せざるを得ない。

そしてEnty選手へのターゲットバンをどうするか。

ブリッツはメタに上がってはいないもののスレッシュ、パイクのこの2チャンプをDFMはどのような答えを出すのか非常に注目である。

USGの課題を挙げるとすればバロンベイト、バロン前での集団戦。

DFMはバロン周辺での戦闘を得意としている為FinalでUSGが有利を取ることができた時に確実にバロン前で勝つことができるかが鍵になってくる。

DFMの課題としては今シーズンKazuコーチになってからパッシブに確実にオブジェクトを取るというより多少強引に有利をつけようとWCSに向けてか試行錯誤しているようにもシーズン中は見て取れた。

それが結果的に良い方向に向かう時もあればもう少し落ち着いた方がいいかな、と思う場面も少なからずシーズン中は垣間見えたのでその折り合いをどうしているのか注目していきたい。

 

私の見立てでは7:3でDFM有利と見ている。

Steal選手の序盤のプレッシャー、Botレーンが安定しているためGango選手がスノーボールするということが考えづらいということを踏まえるとDFMがキルを取らなくてもJg差でオブジェクト有利を取っていくかな、というのが私の見解である。

Finalでの注目選手はSteal選手とEnty選手

序盤有利を取るためにはJgのマクロで決まるといっていいのでTussle選手と差をつけレーンに供給できるかどうか。

Enty選手は個人技術が高いものの前半戦のような不安定さもある為USGが勝てるかどうか、Gango選手がキャリーできるかどうかはEnty選手の調子次第と言っても過言ではない。

事実PGM戦では高い個人技術を見せGango選手のキャリーを完璧にアシストしていた。

 

競技シーンを見ようか迷っている人はFinalを見て、純粋にゲームを見る楽しさを知ってほしいです。

もちろんゲームをやる側としても知識も増えるので吸収すれば自分のプレーも上手くなると思います。

長くなりましたがFinal、とても楽しみにしています。

両チーム頑張って良い試合をしてください。

Fighting!