大健闘してくれた世界大会におけるDFMについて
今回の記事は大健闘してくれたDFMについて書きたいと思います。
まず今シーズンの春と夏の違いを挙げていきたいと思います。
・コーチがKazuに変わった
・コーチが変わったことにより以前よりアグレッシブなプレイスタイルを取るようになった
・一つのレーンだけでなく様々なレーンからゲームメイクできる構成、序盤偏重型、終盤集団戦型などシーズンを通してあくまで一位通過を目指しつつ試行錯誤を怠らなかった
一番大きい変化はやはりコーチが変わってからのプレイスタイルの変化についてだと思います。
日本の過去の世界大会を見てみるとアグレッシブに仕掛けることが少なく相手のミスを待ってワンチャンスにかける、ということを試合が始まった瞬間から見て取れる消極的なピック、試合展開を見せていたことです。
以前韓国の解説者から非常に酷評されたことがありましたが、その際に「日本は守ることが好きだが守ることに長けているわけではない」とまで言われてしまいました。
なので大舞台で4試合中最後の1試合、敗退が決まった状態でアグレッシブに動けて1勝だけもぎとるということが何回もありました。
それがDFMの今夏シーズンの試合を見てみると相手のミスを待つではなく「相手のミスを誘発し仕掛ける」「デスをしてもオブジェクトを取っていく姿勢」が垣間見えたことです。
それが良い結果でも悪い結果でも経験値となったのだと思います。
前置きが長くなってしまいましたがでは早速DFMがWCSで行った2試合分、あまり詳しくは書けませんが解説と私の所感を書いていきたいと思います。
Game1 KBM戦
KBMはブラジル地域特有の超アグレッシブスタイルを売りとするチームです。
マクロで勝負というよりも個々のミクロが非常に長けていて各レーンソロキルできるポテンシャルがあるチームです。
特にMidのdyNquedo選手とAdcのTitan選手の二人が華のある選手です。
BAN/PICK
KBM
サイオン
タリヤ
シンドラ
トリスターナ
スレッシュ
DFM
オーン
キンドレッド
カルマ
ヴァルス
タムケンチ
バンピックを見ると狙いはお互いはっきりした構成です。
KBMとしては序盤から圧力をかけることができるタリヤ、シンドラを活かしてマップコントロールをしてキンドレッドのスタック管理をスローにし、後半は育ったトリスターナでキャリーする。
DFMとしてはオーン、ヴァルスとエンゲージできるチャンプがピックできた、キンドレッドのUltとタムケンチをピックできたのでキンドレッドとヴァルスを集団戦時に倒されないように守ることができるので、試合序盤は耐えて後半の集団戦でダメージ勝ちしていく構成。
更に言えばヴァルス、キンドレッドどちらかがこけたとしてもどちらかにゴールドを集めることによりダメージが出せなくなるという状況を作らないように保険もかけています。
バンピックのみだけで見るとこれはKBMサイドに分があったと私は見ています。
というのもレーンが全て負けてしまうピックであるにも関わらず相手のJg内に入っていかなければならないキンドレッドをなぜ早めにピックしてしまったのかということ。
今回ブルーサイドだった為どこかレーン一つはカウンターを取られてしまうためTopレーンを隠したことはわかります。
ではなぜチームとしてシンドラを出された際の回答がカルマだったのか。
チームでカルマをもしピックするということであればもっと早めにカルマを出してもよかったのではないだろうか(SupでもMidでもいけるフレックスな為)。
タムケンチをピックするのであればBotレーンは必然的に押し込まれてしまう為、Midは押し込ませないピックをするべきだったと私は思います。
最適解を挙げろと言われると答えに困ってしまう部分ではありますがもしキンドレッドをJgに置くと想定するならCeros選手がドミネートできる力を持っているのであればエコー、レーン戦のプッシュ能力勝ちを狙うのであればヴェルコズやアニビアなどもいいかと思います。
もしJgがキンドレッドでなければ例えば序盤から有利の取れるシンジャオやオラフ、ガンク能力の高いエリスなども候補に挙がるかと思います。
なぜキンドレッドを取ったか真意は不明ですがSteal選手のゲームメイク能力であれば多少有利を取られても取り返せると踏んだのかもしれません。
試合展開
最序盤から嫌な展開。
タリヤが青バフをスティールするとその後もサイオン、シンドラでレーンを押し上げスカトルコントロールを完璧に行います。
マークが一つも取れない状況で暗雲立ち込めるといった感じです。
流れを変えたのはやはりチームの要のEvi選手から。
オーンでキャッチされたかと思いきや逃げ切り味方の援護が来る時間を稼いでベイトの形で仕掛けることができました。
ただその後Botアウタータワー、ヘラルドも取られてしまい一時的ではありますがオブジェクト有利を取られてしまいます。
そのままずるずる行くかと思いきやそこはブラジルのアグレッシブプレイヤーTitan選手。
トリスターナのロケットジャンプ(W)で視界のないところにブリンクインをしてきたのだ。
そこを逃すはずがなく1キル、シャットダウンゴールドがYutapon選手に入りました。
Yutapon選手の使うヴァルスはトリスターナよりもパワースパイクが早いためこのシャットダウンゴールドが入ったことにより王剣に続きグインソーレイジブレードが完成した。
これにより集団戦ができる時間を早めることができたのがこのゲームの肝になったと思います。
その後もこのグインソーの完成のおかげか2キルYutapon選手に入り、バロン前での集団戦となった。
正直に申し上げるとこのバロン前での集団戦はかなり運がDFMサイドに向いたと思います。
1つ目はYutapon選手に奇跡的にキルとゴールドが集まっており26分で2000G負けている状況にも関わらず集団戦ができる装備が整っていたこと。
2つ目はSteal選手が執行猶予(R)をバロンピット内で使いましたがバロンにかからなかったこと。
これに関してEyesさんとRevolさんはわざとずらしたと言っていましたが私は見ていてそんな一瞬であの混戦の中狙ってできるものではないかと思います。
そして3つ目はYutapon選手のQでバロンスティールをすることができたこと。
これに関してもYutapon選手はバロンをスティールするつもりなくただ単純に「バロンを取られた後の集団戦でダメージを出すため」にQを使ったのだと思います。
このバロン前での集団戦のみを見れば運が非常に強かったと思います。
ただ序盤完全にSteal選手が腐らされてしまった状況だったにも関わらず辛抱強く粘ることができ、Yutapon選手にゴールドを集めることができた。
これこそが「WCSで戦うためにシーズンを通して試行錯誤し準備した経験値」だったと私は思います。
Game2 C9戦
C9は昔からある名門チームです。
MidのJensen選手、AdcのSneaky選手はとても有名な選手ですね。
そんな中TopのLicorise選手、JgのBlaber選手、SupのZeyzal選手と新人の選手が多いのも特徴のチームでもあります。
BAN/PICK
DFM
アーゴット
シンジャオ
ジグス
ヴァルス
タムケンチ
C9
リサンドラ
キンドレッド
イレリア
カイサ
この試合のDFMのバンピックは非常に上手くいったと言えると思います。
まずは今大会OPチャンプの一角にあたるアーゴットをEvi選手が取ることができたこと。
Licorise選手は非常にミクロに長けた選手ですのでアーゴットという序盤から圧力をかけることができるチャンプをEvi選手に渡すことができたのはそれだけでアドバンテージだと言えます。
2つ目にviviD選手が1試合目でパフォーマンスが良かったタムケンチをピック出来たこと。
これに関しても相手が嫌がることを優先するよりも「自分たちが得意なやりたいことをする為のピック」をすることができたのは大きいと思います。
今パッチでタムケンチは非常に手痛いナーフを受けました。
体力数値の大幅減少で序盤のレーニングの段階で有利を取られやすいということです。
ではなぜタムケンチを優先して取るのか。
いくつか候補は考えられます。
ヴァルスというブリンクのないチャンプを守るのに非常に長けている、というのはもちろんですがヴァルスとタムケンチを組み合わせることで船旅(R)と穢れの連鎖(R)で強引にエンゲージも可能だということです。
レーニングで非常に安定したパフォーマンスを見せることができるDFMのBotレーンコンビだからこそできるピックだと私は思います。
そして3つ目にJgに序盤から圧力の欠けることができるシンジャオをピックしたこと。
今回DFMサイドはJgのピックをピックフェーズ2まで隠しました。
この狙いとしてはJgからテンポを握りそのままレーンに供給したいという狙いからだと思います。
今シンジャオに対するカウンターと呼べるJgは構成上ピックしづらい傾向にあります(ジャックスなど)。
今回C9サイドはキンドレッドという中盤のスケーリングは素晴らしいですが序盤はカウンターJgをしなければならない、かつガンクもあまり強くないピックです。
シンジャオであればタイマン負けることはないですしガンク性能も高く序盤からプレッシャーを容易にかけることができるからです。
C9サイドとしてはMidのJensen選手のイレリアでジグスをドミネートしようとしている構成です。
Botレーンもガンクのセットアップが得意な組み合わせですがタムケンチをDFMサイドがピックしているので刺さりづらいことからみてもMidを中心に組み立てようとしているように思えます。
試合展開
序盤はやはりシンジャオが積極的に圧力をかけれる展開。
小規模戦においてはDFMの構成はあまりエンゲージに長けたチャンプはいませんが今回Steal選手が使うシンジャオがエンゲージツールとしてとても機能していました。
更にはアーゴットのデスグラインダー(R)がキンドレッドの執行猶予(R)に対してカウンターとして機能していたことも大きいでしょう。
レーン戦では世界中の誰もが驚いたのがCeros選手のジグスでしょう。
イレリアは距離を詰めることが非常に容易でトリニティフォースを積んだ後はほとんどアサシンに近い動きができるチャンプです。
ジグスは距離を詰められると非常に弱いチャンプなのでマッチアップ的にはかなり不利なはずなのですが互角に戦えていたことです。
これによって序盤からのスノーボールというものを防ぎ、かつガンクを呼び込みキルにまで繋げるという展開に持っていきました。
バロンを取り、インヒビターを2つ破壊し、序盤中盤完全に試合のテンポはDFMサイドにあったと言えるでしょう。
雲行きが怪しくなったのは試合時間29分40秒の集団戦。
ジグスは狭い範囲での集団戦が強いのですがキンドレッドの執行猶予がここで刺さりました。
更にはTopリサンドラという奇抜なピックで何をするのかと試合前は思っておりましたがアフターショックをつけたリサンドラはかなり硬く更にダメージも出せるという新メタを感じるピックとなったのがこの試合でわかりました。
試合最終盤C9は完全にコミュニケーションエラーでエルダードラゴンに行くのかバロンに行くのかという判断が完全に分断され結果エルダードラゴンのバフ、バロンのバフ共にDFMサイドが獲得するという形になった。
そして最後の集団戦はDFMのボイスチャットを後から聞いてみると裏からLicorice選手が来ていたことはわかっていたようでした。
エルダーのバフ、バロンのバフ共に持っているので集団戦をしてゲームをここで畳みたいという焦りが出たのかもしれません。
結果DFMサイドの負けという結果にはなってしまいましたがこの試合は私はもちろんのこと世界でこのゲームを見ていた人はこう思ったでしょう。
「なんて熱い試合だったんだ」と。
私はその日の夜なかなか寝つくことができず次の日にも支障が出たほどに燃え尽きた感じがしました。
この試合を通して世界での日本の株も上がり、またLJLにも腕の立つ韓国人選手が出てくるかもしれません。
本当はDFM戦全8試合考察したかったのですが私の時間がなかったので初日の2試合のみピックアップさせていただきました。
このWCSは日本のlol界においてとても意味のあるものになったのは間違いがありません。
今後のLJLの発展を祈って、また来シーズンの春とても楽しみに待ちたいと思います。
【競技シーンを見たことがない人に向けて】LJL Semi Final感想&LJL Final予想
lolをやっているけどプロって難しいことやってそうだから見ても勉強にならないんじゃないの、見るよりやる方が好きだし、と見ていない人もいると思います。
私が競技シーンを見始めたのが日本サーバーが開設されてすぐの夏(2016 Summer)からです。
私はすんなり競技シーン、LJLを見ることができましたが友達は『LJL少し見たけど試合テンポ遅いし個人技術も低いしLCK(韓国)見た方がいいわ』と言って見向きもしませんでした(ちなみに友達はLCKも見たことがないらしいです)。
LCKを見たいならLCKを見てください。
レベルが高いので参考になると思います。
ただ私が推したいのはLJLです。
公式で日本語の実況解説(現在公式キャスターは実況:Eyesさん、Katsudionさん。解説:Revolさん、Day1さん)が聞けて試合を見ているだけではわからないこともプロ視点の解説が聞けますしやはり日本で応援していたチームが優勝して世界の舞台で良いプレーを魅せてくれるととても嬉しいです。
この記事を読んで少しでも興味を持っていただき、そして後日行われるFinal(9月15日)の予習となればと思います。
今回は先日(2018年9月8日)に行われたSemi Final、USGvsPGM戦の感想とFinalの予想をしたいと思います。
まず大前提として今年のUSGとPGMの特色です。
USG
Top:apaMEN
Jg:Tussle
Mid:Gariaru
Adc:Gango
Sup:Enty
・AdcのGango選手を中心とした中盤から後半強いチーム
・LJL前半戦はapaMEN選手、Enty選手の不調で成績が奮わなかったものの後半戦のDFM戦以降調子を取り戻し見事2位の位置につけた
・課題としては前半のミクロ面(個人技術が低いわけではないがapaMEN選手、Gariaru選手は序盤からアグレッシブに行くタイプではない為序盤有利を取り辛い)、中盤の視界管理(Tussle選手が孤立してキャッチアップされることが多い)
PGM
Top:Paz
Jg:Once
Mid:Ramune
Adc:Yutori Moyasi
Sup:Gaeng
・どこからでもゲームメイクできるオールラウンダーが揃ったチーム
・LJL中盤戦以降Gaeng選手、Once選手のパフォーマンスが落ち、視界確保がしきれずキャリーやOnce選手が落とされる場面が多々見られた
・先ほどオールラウンダーが揃っていると記述したが注目選手はキャリー能力が高いAdcのYutori Moyasi選手
Game1
PGM
ブラッドミア
オラフ
ルブラン
ジン
USG
ガングプランク
グラガス
ガリオ
トリスターナ
スレッシュ
PGMとしてはジン、アリスターという仕掛けることに長けたチャンプを揃えたのでBotレーンからゲームメイクしつつブラッドミア、オラフ、ルブランで集団戦はバックラインに圧力をかける構成。
対するUSGはエンゲージツールがグラガス依存になっているもののガングプランクのUlt(一斉砲撃)、ガリオのUlt(英雄降臨)、スレッシュのUlt(魂の牢獄)と少数戦から集団戦に滅法強い構成。
前半有利を築けるのはPGM、後半伸びるのはUSGとわかりやすいBAN/PICKとなった。
試合展開
実際の試合展開は思わぬ形となった。
PGMサイドはBotレーンからゲームを作る構成のはずがタワーシージ中にスレッシュのフックに捕まり2キルをGango選手に渡してしまった。
そこからズルズル一方的にUSGがゲームテンポを握った。
USGの良かった点は有利を取った後積極的にかつ効率良くオブジェクトを取れたこと、Gango選手にCSを集めたこと、視界の確保をチーム全体で行えていたことなどが挙げられます。
PGMサイドは正直良かった点がないと言っていいくらい前半からボロボロでした。
Game2
USG
チョガス
グラガス
ガリオ
トリスターナ
スレッシュ
PGM
オーン
オラフ
マルザハール
カイサ
タムケンチ
USGはほぼ構成変わらず、PGMは前半から中盤にパワースパイクを置いたGame1と打って変わってGame2は中盤から後半少数戦や集団戦の得意な構成に変更した。
序盤はマルザハールのプッシュ能力、プレデターでロームしゲームメイク、後半はオーン、オラフでエンゲージでき、タムケンチで射程の短いカイサを守れる構成を取った。
ここで気掛かりだったのがGame1で脅威になっていたガリオをBANしなかったこと。
もちろんUSGがガリオを取った後カウンターに成り得るマルザハールを取ったが少数戦に強い構成にはガリオのUlt(英雄降臨)は厄介なはず。
スウェインのパワーが落ちたことを考えるとBANはドレイブン、カミール、ガリオの3チャンプでも良かったか。
試合展開
主導権を握ったのはUSGでまたもやBotレーンから。
Tussle選手のE(ボディスラム)で3マン打ち上げからキルを取りリズムを掴んだ。
Yutori Moyasi選手がヒールではなくTPを持って行ったが実際は一人でファームしている際にEnty選手のQ(フック)に捕まったりするミスが見られTPを上手く活用できている様には見えなかった。
Ramune選手のプレデターマルザも一切ロームしている姿が見られずプレデターをつけた意味、マルザハールをピックした意味、ガリオをバンしなかった意味全てなくなった。
本来オラフとマルザハールという強力な組み合わせから積極的にカウンターjgやガンクをしてjg、midのレベル差をつけてから他レーンへガンク、ロームをしてゲームテンポを作る目的だったがファーストブラッドで失速し逆にグラガスにレベルを先行されてゲームメイクできなかった。
そもそもマルザハール、カイサを取って少数戦が強い構成を取ると決めていたにも関わらずゲーム1で脅威になっていて、対少数戦に強いガリオをバンしなかったことがよくわからない。
USGで序盤から終盤まで光っていたのがEnty選手。
序盤からW(ランタン)上げをしていた為シールド量がとんでもない量になっておりタワーシージの際にはAdcの足元に置いてタワーシージ+いつでも撤退、守るということが徹底できていてとても効果的な戦術だった。
フックの精度は相変わらずでキルに関与する場面ほとんどで存在感を出していた。
Game3
PGM
チョガス
トランドル
コーキ
トリスターナ
タムケンチ
USG
ガングプランク
グラガス
ガリオ
カイサ
PGMはUSGサイドからの取り上げという形でスレッシュをターゲットバンしトリスターナをピックする形となった。
2ゲーム共Botレーンからの戦闘からリズムを失っていた為この選択はいい選択だと思う。
ただJgにトランドルを置いた選択は私にはわからない。
相手Jgがグラガスということを考えればカウンターJgを積極的に行いやすいグレイブスやシンジャオ、ニダリー、オラフ(オラフは良いイメージがなかったか)という選択肢でもいいだろうしエンゲージできるCCが足りないのであればザックやセジュア二でも良かったのではないだろうか。
ナーフされたトランドルでは対グラガス、自分達の構成を後々考えるのであれば中途半端なピックにも見える(結果ハードCCがない)。
更にPGMサイドはバンフェーズ(特に2ndバンフェーズ)でガリオをまたもバンせず。
どう見ても2ゲーム行い2ゲーム共素晴らしいパフォーマンスを見せていたガリオをなぜバンしないのか。
2戦目でマルザハールというカウンターを当てておきながら全く有利を取ることができなかったことを忘れてしまったのだろうか。
総合的にバランス良くピックできたのはUSGサイド。
グラガスのガンク性能の高さを活かしレーン戦は耐え中盤から後半小規模戦ではガリオ、集団戦ではエンゲージツールとしてグラガス、アリスターがいる為強い構成を取ることができた。
PGMはUSGサイドからチャンプを取り上げることに成功はしたもののキーチャンプのガリオをあけることになりレイトゲーム構成なもののハードCCがなく、エンゲージツールがないため仕掛けることは苦手で相手がオブジェクトを触ったところにタムケンチのUlt(船旅)を使ったりどうしても後手を踏まざるを得ないピックとなった(PGMはこの構成が実は得意ではある)。
試合展開
Game1、2と違い序盤からゲームメイクできたのはPGMサイド。
ファーストブラッドこそUSGサイドが取ったもののYutori Moyasi選手の個人技ソロキルからBotの主導権を握りオブジェクト有利を次々と取っていった。
PGM有利のまま32分40秒でバロン前集団戦。
ここは試合を見ていただくとわかるのだがTussle選手のグラガスのUlt(おごり)をGaeng選手の使うタムケンチに使ったのだ。
タムケンチを引き寄せPGMサイドから孤立させることによりピールできない形を作り上げRamune選手、Yutori Moyasi選手を前に出させないことに成功したのだ。
バロンを取って形勢逆転したUSGサイドは無理にインビビタータワーを取ることなくインナータワー全て折り更にゴールド差を付けた。
このコールは2ゲーム取っていることもあり余裕があるからこそできたのだと思います。
インナータワーを全て折り、ミニオンを押し付けたところでエルダードラゴンの獲得、そして少しひやりとしましたがGariaru選手のガリオのスーパープレイ3マンタウントが決まり勝負を決した(大事な一番見所の集団戦でなぜか存在しないCeros選手の名前がEyesさんの口から出てきました)。
やはりガリオはバンするべきだった。
総評
正直USGがGame1以外はBAN/PICKの段階で勝っていた。
BO5ではもちろんマストバンチャンプのバンも必要だがパフォーマンスの高いチャンプをバンしないと最後までキャリーされてしまうのにガリオを空け続けたこと、勝ちに行かなければならない状況まで追い込まれたにも関わらずハードCCが薄く後手に回らざるを得ない様な消極的なピックをしてしまったことなどGame1でのファーストブラッドからコーチを含めチーム全体がTiltのような思考状態に陥ってしまったのかもしれない。
それでもGame3では選手は奮闘し、ここを勝って逆転するのではないかという期待をすることはできた。
USGはapaMEN選手の安定したレーニング、Tussle選手のゲームメイク能力、Gariaru選手のゲーム全体を通したプレッシャー、Gango選手の集団戦での立ち位置とダメージ量、Enty選手の素晴らしい個人技、コーチの的確なBAN/PICK、どれを取っても申し分なかった。
【Final予想】DFMvsUSG
DFM
Top:Evi
Jg:Steal
Mid:Ceros
Adc:Yutapon
Sup:viviD
・どのレーンからでもキャリーできる穴のないチーム
・今年からチームカラーが少し変わりアグレッシブにプレイしている
・Evi選手は現時点で日本人最強プレイヤー
まず一番気になることが日本人最強プレイヤーであるEvi選手をapaMEN選手が凌ぐことができるのか。
正直Gariaru選手のチャンピオンプールの広さであればMidはいい勝負ができると私は踏んでいる。
Botレーンは今波に乗っているUSGか安定感抜群のDFMサイドかというのはUSGBotレーナー2人のその日の調子次第というところだろう。
Yutapon選手であれば今メタに上がってきているトリスターナやカイサ、アッシュなどを使うことは容易だと思うがブラッドやライズで今シーズン、キャリーしていたことを考えると今回見事にトリスターナ、カイサでキャリーしてみせたGango選手に期待せざるを得ない。
そしてEnty選手へのターゲットバンをどうするか。
ブリッツはメタに上がってはいないもののスレッシュ、パイクのこの2チャンプをDFMはどのような答えを出すのか非常に注目である。
USGの課題を挙げるとすればバロンベイト、バロン前での集団戦。
DFMはバロン周辺での戦闘を得意としている為FinalでUSGが有利を取ることができた時に確実にバロン前で勝つことができるかが鍵になってくる。
DFMの課題としては今シーズンKazuコーチになってからパッシブに確実にオブジェクトを取るというより多少強引に有利をつけようとWCSに向けてか試行錯誤しているようにもシーズン中は見て取れた。
それが結果的に良い方向に向かう時もあればもう少し落ち着いた方がいいかな、と思う場面も少なからずシーズン中は垣間見えたのでその折り合いをどうしているのか注目していきたい。
私の見立てでは7:3でDFM有利と見ている。
Steal選手の序盤のプレッシャー、Botレーンが安定しているためGango選手がスノーボールするということが考えづらいということを踏まえるとDFMがキルを取らなくてもJg差でオブジェクト有利を取っていくかな、というのが私の見解である。
Finalでの注目選手はSteal選手とEnty選手。
序盤有利を取るためにはJgのマクロで決まるといっていいのでTussle選手と差をつけレーンに供給できるかどうか。
Enty選手は個人技術が高いものの前半戦のような不安定さもある為USGが勝てるかどうか、Gango選手がキャリーできるかどうかはEnty選手の調子次第と言っても過言ではない。
事実PGM戦では高い個人技術を見せGango選手のキャリーを完璧にアシストしていた。
競技シーンを見ようか迷っている人はFinalを見て、純粋にゲームを見る楽しさを知ってほしいです。
もちろんゲームをやる側としても知識も増えるので吸収すれば自分のプレーも上手くなると思います。
長くなりましたがFinal、とても楽しみにしています。
両チーム頑張って良い試合をしてください。
Fighting!
サモナースペルについて
ポジション・レーンの割り当てと意味
このゲームには野球やサッカーと同様にポジションというものが存在します。
lolではポジション毎に適応しているチャンプ、適応していないチャンプがいます。
一概に適応していないチャンプでそのポジションを絶対にやってはいけない、ということではないのですが適応していないからには何かしらの理由があるので適応していないチャンプで別ポジションに行こうとする場合はそれだけリスクがあることを覚えておいてください。
今フォーメーションはEUスタイルと呼ばれるものの認識が一番広いです。
レーンの割り当てはTop1、Jg1、Mid1、BotにAdcとSupで2という割り当てです。
このEUスタイルさえ覚えておけばまず間違いはないでしょう。
ではレーン毎にマッチしているチャンプの特性を紹介していきます。
Topレーンの特徴
・レーンが長いため序盤のガンク回避が難しい
・一度でも有利を取られると立て直すことがとても難しい
・リフトヘラルドの出現時間がドラゴンよりも遅いため再序盤のタワーの優先度が他のレーンに比べて低い
もしくはそのカウンターとなるチャンピオンを配置します(ルシアンやクイン、スウェインがこれにあたる)。
チャンピオンの選び方
チャンプをどのように選ぶべきかということですが私個人の意見で言えばlolをやるにあたってどのようなことがしたいか明確である場合(私はlolやMMOをやる場合ヒーラーやタンクをやりたい)はそれに準ずるチャンプを選択すべきです。
何をやりたいか明確に決まっていない場合は初心者おすすめチャンプ(後述)を大人しく触るべきだと私は思います。
ただし理由は何であれまずは自分のモチベーションを高く維持することからです。
例えばヤスオの声が気に入ったからヤスオを使ってみたい、という方はそれでモチベーションが維持できるのであればそれを使い続けるのもいいでしょう(茨の道ですし私はおすすめしませんが…)。
初心者おすすめチャンプは人それぞれ変わると思いますしパッチによっても変わると思います。
ただここで例を挙げないとブログの意味もなくなってしまいますし初心者が路頭に迷ってしまうかと思います。
なので私の偏見ありありの初心者おすすめチャンプをポジション別(レーンの割り当てに関しては別記事)で紹介したいと思います。
Patch8.12現在
Topレーン
・ガレン
まず初心者に触ってほしいチャンプ代表格ですね。
ガレンは初心者で学べることが多い上に安値なので序盤から触りやすいです。
強みとしては硬い、硬い上にダメージが出る、パッシブの優秀なサステイン(回復)能力、ウルト(必殺技)が簡単、マナ(MP)が必要ない、やることがシンプル。
・マオカイ
タンクでやりたいことが全て揃っております。
強みとしては高いサステイン能力、スキルでの視界確保、豊富なCC(行動阻害)。
Jungle
・ワーウィック
昔はもっとスキルが簡単だったのですが今は以前に比べて若干難しくなりました。
ただしまだまだ初心者ご用達チャンプの一角ですね。
強みとしては高いサステイン能力、レベル6以降のガンク能力、やることがシンプル。
・シンジャオ
1v1性能は多くのジャングルチャンプの中でも5本の指に入るほど強力です。
スキルセットもシンプルで初心者は扱いやすいでしょう。
強みとしては高いサステイン能力、低レベル時の高いガンク性能、1v1性能の高さ、やることがシンプル。
Midレーン
・アニー
Midレーンはおすすめチャンプが難しいのですがアニーを使えればMidレーンで上手く立ち回れることでしょう。
オールイン(文字通り全てのスキルを使うこと)を勉強するにはこのチャンプ。
強みとしてはQスキルでのCS(ミニオンへのラストアタック)の取りやすさ、レベル6以降のバースト能力、優秀なCC。
・マルザハール
パッシブが初心者もびっくりな性能のシールド、スキルでCSが勝手に取れていくなどlolやり始めに試合で勝ちたいのであればこのチャンプを使えば問題ないです。
強みとしてはパッシブの優秀なシールド、スキルでの非常に強力なプッシュ能力、レベル6以降のガンク(味方と連携して倒すこと)セットアップ&キルポテンシャル。
Attack Damage Carry(以後adc)
・トリスターナ
adcをやる上で一番難しい生き残るということに長けているチャンプ。
更に後半の伸びは凄まじく全チャンプの中でもスケーリングはかなり上。
強みとしてはWのブリンクとRのノックバックでの逃走能力、レベルが上がれば上がるほど射程が伸びるパッシブ、アイテムが揃った時のダメージ量。
・ケイトリン
adcの中で一番長い射程を誇るチャンプです。
よほどのミスをしなければ序盤ダメージ交換に負けることも少ないですし、後半のダメージも期待できます。
強みとしては元の長い射程、WやEで簡単に間合いを置ける、アイテムが揃った時のダメージ量。
Support(以後sup)
・ブリッツクランク
初心者殺しの黄色い悪魔とはこいつのこと。
敵をキャッチする能力に非常に長け、柔らかいチャンプを捕まえれば有利は間違いなし。
強みとしてはキャッチ、ノックアップ、サイレンスという豊富なCC、パッシブによる生存能力の高さ。
・ブラウム
味方を守ることに長けたチャンプ。
ブラウム自身も硬く、ゲーム序盤は殴り合いにも強いので汎用性抜群。
強みとしてはパッシブの優秀なスタン、豊富な防衛スキル。
もし触るチャンプに困っているのであればこちらを参考にしてください。
登録後はどのようにして遊ぶ
登録自体は日本サーバーが開設されたので簡単にできるかと思います。
チュートリアルを終わらせ、どのようにゲームを進めていくのか人それぞれ違うと思います。
私個人の意見としてはまずはチュートリアルを終わらせ、AI戦を行い、その後対人戦ができるようになったらひたすら対人戦をやることを強くお勧めします。
もちろん基本的なキャラクターの動かし方やタワーの仕組み、マップの構造、ゲームの流れを掴むという意味ではAI戦でもいいかもしれません。
ただしこのゲームはあくまで対人戦がメインとなっているので対人戦でしか身につかないことの方が圧倒的に多いです。
私の知人もやり始めた当初対人戦に無理やり参加させたところ、ブッシュ(茂み)からいきなり敵プレイヤーが飛び出してくる、味方がどこを移動しているのかわからない、気づいたら別の場所で戦いが始まっていて気づいたら戦いが終わっているetc…。
それはもう酷かったですが、ではAI戦をやり続けてブッシュから敵プレイヤーに襲われる前に対処できるのか、ミニマップをよく見れるのか。
答えはNoです。
であれば対人戦でいち早く場数を踏み、対人戦をやり始めてすぐはたくさん死んだとしても経験として覚え、同じ間違いをしないように一つずつチェックするというやり方をしたほうが序盤の上達は早いはずです。
まずは「死んで覚えよ」でたくさん死んでどうして死んだのか、どのように対処すべきか、ということを考えるのが上達の近道と言えるでしょう。
自己紹介
Name:FlyEnd(フレンド)
Age:26(1992年生)
Favorite Champ:Katarina
岐阜県在住
SN:FlyEnd
実況解説練習中
私生活はしがない会社員で妻子持ち
Twitch:https://www.twitch.tv/flyend4514
このブログを始めようと思ったきっかけはあまりにもLeague of Legends(以後lol)というゲームの情報が少なすぎる、初心者がlolの楽しさに気付く前にやめてしまうのではないか、と思い始めようと思いました。
元々ブログのように文章にして伝える、残すということが私自身が好きということもありやる気は十二分です。
まだまだ私がlolというゲームを勉強中の身ということもありブログで皆様に情報提供しつつ私も共に学んでいこうと考えました。
高度な戦術面などに関しても記述していこうかと思いますが基本的には『lolを始めたらまずはこのブログを見るといい』と思えるような内容にしていけたらと思っております。
よろしくお願いします。